すっかり忘れていました。昨日、忘れていた筈の記憶が鮮明に蘇ってきました。
用があって、ある団地に行ったのです。
そこは小さい頃、娘が知らない人に連れて行かれそうになった場所でした。
当時、事情聴取を受ける為に、お巡りさんと娘と私で、パトカーに乗って
事件があった団地に行って、その時あった出来事を娘が全て再現したのです。
娘は、思い出したくもないことを再現しなければならないのですから、相当辛い筈です。
私は、その再現する姿を目の当たりにして、その場所に居たくない気持ちで一杯でした。
あれから一体何年たったのでしょうか。その団地の前は毎日に様に通り過ぎているのに。
その団地に行った途端、当時の記憶が鮮明にフラッシュバックしてしまいました。
と同時に、あっという間に心臓が飛び出る位の動機がしてしまいました。
とにかくその場から立ち去りたい気持ちで一杯で、手早く用事を済ませ足早に、その団地を後にしました。
気持ちの上では、すっかり風化していると思っていました。
でもそれは、忘れたくても忘れられない記憶なんですね。
この話を娘にすると、やっぱり記憶から消し去っていると言っていました。
母親の私自身が、こんな気持ちなのですから、娘はもっと辛い記憶だと思います。
何もなかったから良かったものの
辛い記憶は消したくても消し去ることは出来ないんだと、改めて感じてしまいました。